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柔らかいけど輝き強し [ルース]

 今日は

スフェーン(Sphene)

のお話です。

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実はこの石には

チタナイト(Titanite:くさび石)

という別名もあります。
私は最初見た時がスフェーンでしたのでその様に覚えていますが、
図鑑を見ると、鉱物系の図鑑ではくさび石、
宝石系の図鑑ではスフェーンとなっています。

 良く鉱物名と宝石名が違うものがありますが、
この石もその1つかしら?と思うものの
調べてみるとその様な感じではない雰囲気なので少々戸惑います。
・・・こうした場合は皆さんはどちらで呼ばれるのでしょうか?
私は聞き慣れた方で呼びます^^;
(鉱物名も普段和名よりも英名で聞き慣れている方が多いです)

 さて、このスフェーンですが、カルシウムとチタニウムの珪酸塩鉱物で、
化学組成は

CaTiSiO

ネソ珪酸塩に分類されます。
チタニウム(チタン)というと、私の中では硬いイメージがあるのですが、
この石の高度は5~5.5と比較的柔らかい石です。
色は黄色、緑、褐色、黒、赤、ピンク、青色などが存在し、
ダイヤモンドよりも強い光の分散を示すのが特徴です。

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 特に、透明な結晶を多面体にカットすると非常に強い輝きを示しますが、
いかんせん柔らかいという特徴もあるので、
ジュエリーとして用いるには少々難あり・・・と言うことで、
収集家の宝石としてカットされるようです。
(黄色、緑、褐色が宝石品質となるそうです。)

 我が家には緑色と褐色のルース、黄色の石がセットされたピアスがありますが、
いずれも光に当たるとまぶしいほどギラギラと輝きます。
スフェーンのジュエリーも最近ぽつぽつと登場していますが、
きっと職人さんの研磨とセッティングの技術も上がって来ているのかもしれませんね。
・・・と言っても、見かける品物は非常に少ないですが・・・^^:

 さて、このスフェーンですが、名前の由来はギリシャ語の

Shenos(シェノス)

から来ています。

 この言葉には

楔(くさび)

という意味がありますが、それは結晶の形に由来しています。
単斜晶系のスフェーンの結晶は見た目がくさびの形をしているので
このような名前が付けられました。
和名もそのままくさび石なので、分かりやすいと思います。
・・・でも、鉱物をチタナイト(くさび石)と呼んで、宝石をスフェーンと呼んだ方がしっくり行く感があるなぁ・・・ 

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