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ネイティブダンス [宝石・ジュエリー]

 夏と言って思い出す石は2つある・・・ということで、
まずはラピスラズリ(ラズライト)のお話を書きましたが、
今日は残りの1つ

ターコイズ(Turquoise:トルコ石)

のお話を書きたいと思います。

1907196 

 こちらの石もラピスラズリ同様、地金をイエローゴールドにしたらエキゾチック、
またホワイトゴールド等のシルバー系だとカジュアルな感じになりますね。
私としては12月というよりも今の暑い季節にこそぴったりと思うのですが、
不思議なことにラピスラズリもターコイズも12月の誕生石なんですよね。
(誕生石の由来は旧約聖書や新約聖書に由来しているようですが・・・)
 
 ところで、ターコイズはリン酸塩鉱物です。
化学組成は

CuAl(PO(OH)・4H

です。
緑色や青色がありますが、それは鉄と銅の含有量によって変わります。
この石は本来大変多孔質なので、
宝石としての石は形の維持と色を濃くするために蝋や樹脂をしみこませたり、
エポキシ樹脂をカットした背面に貼り付けて強度を高めています。
この石のほとんどがカボションカットというのも、脆いため細かいカットには不向きであるためでしょう。

1907197

 さて、ターコイズは最も古くから宝石として採掘された鉱物だと言われています。
メソポタミア(現在のイラク)で紀元前5000年に作られたビーズが見つかったり、
太古の記録でターコイズの採掘作業の様子が残されたりしています。
ラピスラズリもそうだったですが、このターコイズも
昔から私たち人間と関わりのあった石なんですね。

 ターコイズというとインディアンが作るアクセサリーを思い出します。
とても器用にシルバーとターコイズを使って素敵なアクセサリーを作っていますが、
その起源は1853年にメキシコの金属細工職人が
ナバホ族に対して銀細工を紹介したことに始まるそうです。

 当時はスペイン系アメリカ人のデザインだったようですが、
それをナバホ族がネイティブ(原住民)の伝統的スタイルに作り直しました。
その後1873年にズニ族がナバホ族から技術を学んだそうです。
ちなみに、ナバホ族は浮き出し加工と大きなトルコ石のカボションを用い、
ズニ族は小さなトルコ石を象嵌にしているのが特徴です。

 でも、もっと前の西暦1000年以来からアメリカインディアンはターコイズを採掘し、
プエブロインディアンはターコイズをビーズにして
ペンダントやネックレスを作っていた・・・というから、
ターコイズとインディアンの繋がりはかなり強いですよね。

 時々ターコイズのアクセサリーを見かけたりしますが、
そんな時はネイティブの方々の事を思い出します。
1つ1つに思いを込めて作っているんでしょうね^^

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