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鉄分の多い電気石 [天然石]

 ここ最近トルマリンのお話が続きますが、
今日は鉄の含有が多い電気石

ショールまたはスコール(Schor:鉄電気石)

のお話です。
この石は珪酸塩鉱物のサイクロ珪酸塩で、
化学組成は

Na[Fe2+]Al(BOSi18(OH)

となっています。

2039774

化学組成の中に[ ]でくくった部分がありますが、
その部分が例えばマグネシウム(Mg)だと褐色の色をした
ドラバイト(苦土電気石)に。
そして、リチウム(Li)やアルミニウム(Al)だと
エルバイト(リチア電気石)に・・・となります。
 昨日トルマリンは11とか13とか、鉱物種が数多くあると書きましたが、
その中でこの鉄電気石は一番産出量が多いそうです。
でも、普段宝石として見かけるのはこの黒い色のトルマリンではなく、
ルべライトやインディコライトなどの色とりどりのものですよね。
最近になってブラックトルマリンの名前で時々アクセサリーなどを見かけますが、
その正体はショールなんですよね。

(・・・そういえば、過日出かけた山梨の宝石博物館で、
カービングの材料として使われている中にショールがありました。
思わず”これはショールですか?”と聞いたのですが、
お店の方は”ブラックトルマリンです”と・・・・。
その時、ショール≠ブラックトルマリンなのかしら?
・・・と疑問に感じたのを思い出しました。)

 さて、このショールですが、アクセサリーの他にさざれ状の物も販売されていて、
マイナスイオン水を作ったり、室内の空気浄化などにも使われるようです。
熱すると静電気が起きるのですが、静電気は塵やほこりを引き寄せる働きがあります。
きっとそんな特性が利用されているのですね。
・・・でも、常温で静電気の特性って出るのかしら・・・?

 ちなみに、熱する温度は60~70度が適温だとされ、
18世紀ごろのオランダではパイプの灰を取り除くのに
石の静電気が利用されました。
そのため、電気石は”灰取石(はいとりいし)”とも呼ばれていたのだそうです。
・・・こんなお話を聞くと、試しに熱して実験をしたくなりますね^^;ゞ

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