糸魚川石とあくなき探求心 [天然石]
以前本を読んでいて、湯河原沸石(ユガワラライト)の名前を目にした事があります。
日本って小さい国土ながらも数多くの新鉱物が発見されているんですよね。
ちなみに、過日出かけた新潟県でも、
糸魚川石(Itoigawaite:イトイガワアイト)
蓮華石(Rengeite:レンゲアイト、レンジアイト)
松原石(Matsubaraite:マツバラアイト)
新潟石(Niigataite:ニイガタアイト)
があります。
いずれも細かく分けると異なりますが、大きく括ると珪酸塩鉱物。
翡翠の中にひっそりと存在していたものを
多くの研究者の方々によって発見されました。
(新潟石はダイアスポア含有ぶどう石内に含まれていた斜灰れん石のストロンチウム置換体だそうです。)
日本からは地名や日本人の名前がついた新しい鉱物が多々あります。
なかなか自分で採掘して発見する・・・という事は難しいですが、
それでも1つでも日本で見つかった新しい鉱物を実際に見てみたい・・・と思っていました。
そのような時に、ラッキーにもこの石たちの中から1つお迎えする事が出来ました。
お迎えしたMade in Japan(?)な石は
糸魚川石(Itoigawaite:イトイガワアイト)
です。
糸魚川のフォッサマグナミュージアムでさまざまな鉱物が販売されている中に
静か~な雰囲気で並んでいました。
この石は珪酸塩鉱物の中のソロ珪酸塩の仲間で、斜方晶。
化学組成は
SrAl2Si2O7(OH)2・H2O
となっています。
この石は糸魚川に住んでいた故・伊藤尚治さんが1990年頃知人から入手したもので、
綺麗な青インクの様な色の部分がありました。
それを見た長女の伊藤加奈子さんが”今までの青翡翠と違うのでは?”と思い
フォッサマグナミュージアムで調べてもらったのだそうです。
結果はストロンチウムとアルミニウムの珪酸塩鉱物だと分かりました。
このストロンチウム・アルミニウムの珪酸塩鉱物にはスローソン石があるそうですが、
全く異なる特徴を持っていたのだそうです。
研究を重ねた結果、最終的に新鉱物として国際鉱物連合に1998年6月23日に申請、
10月13日に新鉱物としての認可がされたのでした。
そして、この石は日本で発見された77番目の新鉱物になったのです。
さて、この糸魚川石ですが、実際に発見されたのは
青海町親不知付近の海岸から約30m程沖の海底から採取したものだそうです。
それを前述の故・伊藤尚治さんが入手したのですが、
なぜ青海石とならなかったのでしょうか?
実際は地名や人名から名前をとるようなので、青海石となっても良いのですが、
青海石という名前は1973年に発見された新鉱物に対して既に使われていたのと、
糸魚川・青海地方は自治体は違っても地質学的には一連で、
2つの地域を合わせて日本最大の翡翠の産地だった事から、
”糸魚川石と名付けられても不適切ではない”
と研究に携わったフォッサマグナミュージアムの学芸員である
宮原宏さんが述べています。
研究に細心の注意を払う事はもちろんですが、
申請時に提出する名前も注意を払わなければいけないようです。
・・・確かに認可されれば既知の鉱物と組成同一で抹消という事がない限り
後世に名前が残るものですから、変な名前を付けるわけにはいかないですよね。
(きっとつけても却下されると思いますが・・・・^^;)
しかし、こうして事の経過を調べると、
発見までの道のりは並大抵ではない・・・と実感させられます。
研究をされる方のセンスやひらめき、そして粘り強さと探求心の結晶なのですが、
自分ももし同じ立場になったら寝食忘れて没頭するに違いないです。
でも、その結果新鉱物として認可されれば、
それまでの苦労なんて吹き飛ぶんでしょうね・・・・。
綺麗なブルーの色が入った糸魚川石を眺めながら、
当時の状況を想像している自分でした。
日本って小さい国土ながらも数多くの新鉱物が発見されているんですよね。
ちなみに、過日出かけた新潟県でも、
糸魚川石(Itoigawaite:イトイガワアイト)
蓮華石(Rengeite:レンゲアイト、レンジアイト)
松原石(Matsubaraite:マツバラアイト)
新潟石(Niigataite:ニイガタアイト)
があります。
いずれも細かく分けると異なりますが、大きく括ると珪酸塩鉱物。
翡翠の中にひっそりと存在していたものを
多くの研究者の方々によって発見されました。
(新潟石はダイアスポア含有ぶどう石内に含まれていた斜灰れん石のストロンチウム置換体だそうです。)
日本からは地名や日本人の名前がついた新しい鉱物が多々あります。
なかなか自分で採掘して発見する・・・という事は難しいですが、
それでも1つでも日本で見つかった新しい鉱物を実際に見てみたい・・・と思っていました。
そのような時に、ラッキーにもこの石たちの中から1つお迎えする事が出来ました。
お迎えしたMade in Japan(?)な石は
糸魚川石(Itoigawaite:イトイガワアイト)
です。
糸魚川のフォッサマグナミュージアムでさまざまな鉱物が販売されている中に
静か~な雰囲気で並んでいました。
この石は珪酸塩鉱物の中のソロ珪酸塩の仲間で、斜方晶。
化学組成は
SrAl2Si2O7(OH)2・H2O
となっています。
この石は糸魚川に住んでいた故・伊藤尚治さんが1990年頃知人から入手したもので、
綺麗な青インクの様な色の部分がありました。
それを見た長女の伊藤加奈子さんが”今までの青翡翠と違うのでは?”と思い
フォッサマグナミュージアムで調べてもらったのだそうです。
結果はストロンチウムとアルミニウムの珪酸塩鉱物だと分かりました。
このストロンチウム・アルミニウムの珪酸塩鉱物にはスローソン石があるそうですが、
全く異なる特徴を持っていたのだそうです。
研究を重ねた結果、最終的に新鉱物として国際鉱物連合に1998年6月23日に申請、
10月13日に新鉱物としての認可がされたのでした。
そして、この石は日本で発見された77番目の新鉱物になったのです。
さて、この糸魚川石ですが、実際に発見されたのは
青海町親不知付近の海岸から約30m程沖の海底から採取したものだそうです。
それを前述の故・伊藤尚治さんが入手したのですが、
なぜ青海石とならなかったのでしょうか?
実際は地名や人名から名前をとるようなので、青海石となっても良いのですが、
青海石という名前は1973年に発見された新鉱物に対して既に使われていたのと、
糸魚川・青海地方は自治体は違っても地質学的には一連で、
2つの地域を合わせて日本最大の翡翠の産地だった事から、
”糸魚川石と名付けられても不適切ではない”
と研究に携わったフォッサマグナミュージアムの学芸員である
宮原宏さんが述べています。
研究に細心の注意を払う事はもちろんですが、
申請時に提出する名前も注意を払わなければいけないようです。
・・・確かに認可されれば既知の鉱物と組成同一で抹消という事がない限り
後世に名前が残るものですから、変な名前を付けるわけにはいかないですよね。
(きっとつけても却下されると思いますが・・・・^^;)
しかし、こうして事の経過を調べると、
発見までの道のりは並大抵ではない・・・と実感させられます。
研究をされる方のセンスやひらめき、そして粘り強さと探求心の結晶なのですが、
自分ももし同じ立場になったら寝食忘れて没頭するに違いないです。
でも、その結果新鉱物として認可されれば、
それまでの苦労なんて吹き飛ぶんでしょうね・・・・。
綺麗なブルーの色が入った糸魚川石を眺めながら、
当時の状況を想像している自分でした。
糸魚川石いいですね。日本人鉱物コレクターなら欲しくなる一品ですよね。
なんとうらやましい。
記事もよく調べましたね。ブログ応援しています。
by spiranthes (2010-04-29 14:04)