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EYE OF THE TIGER  [天然石]

 最近光彩効果のある石のお話が続いていますが、
今日もしつこくお話ししますよ~(笑)
さて、今日は虎の目の様な石

タイガーズアイ
(またはタイガーアイ:Tiger’s eye:虎目石)

のお話です。
この石はホークスアイ(鷹目石)キャッツアイクォーツ(猫目石)
と同じ石英の一種で珪酸塩鉱物内のテクト珪酸塩の仲間に属しています。
それぞれ微細な内包物が繊維状に平行に配列することによって
猫の目の様な効果(キャッツアイ効果またはシャトヤンシー)を見せています。

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 それぞれのシャトヤンシーについては、 
キャッツアイクォーツはアスベスト繊維(緑色~灰色)や
ルチル(赤色~金色)に起因していますが、
タイガーズアイとホークスアイはクロシドライト(青石綿)に起因しています。

 でも、タイガーズアイは茶色系の色調を呈していますし、
ホークスアイは青色系の色調を呈していますよね。
それは途中過程が微妙に違うからなのです。
 タイガーズアイもホークスアイもクロシドライト繊維が平行配列しているのですが、
タイガーズアイについては

クロシドライトが酸化鉄に置き換えられた後、さらにシリカに置き換えられる

のに対し、ホークスアイは

クロシドライトが酸化鉄を経由せずにシリカに置き換えられる

のです。
そのため、タイガーズアイは少々錆びたような茶系の色を呈し、
ホークスアイはクロシドライト本来の色青色系(青灰色)の色調を呈しているのです。

 そういえば、丸玉のビーズで赤色のタイガーズアイ(レッドタイガーズアイ)や
目の覚めるようなグリーンやブルーのタイガーズアイを見る事がありますが、
いずれも熱加工されたり染色したもので天然ではありません。
アクセサリー感覚で身に付けるならカラフルで可愛らしいのですが・・・

 また、調べてみたらタイガーズアイがキャッツアイ(クリソベリルキャッツアイ)
そっくりになる方法もあるようです。
熱処理後塩酸につけて脱色すると淡黄色になるのだとか・・・。
キャッツアイが高価なため、代用品としてこの方法がとられることがあるようです。

 こうした石を俗に抜きトラ(色を抜いたからか?)と呼ぶそうですが、
いくらキャッツアイが高いからといってもそりゃないだろう・・・orz
でも、人間ってよくあれこれ思いつくものだと感心してしまいました。

 ※ タイトルを見て”お!!”と思われた方、もしかしてロッキーファンかサバイバーファンだったりして^^


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optimist

抜きトラ・・・初めて知りました。
最近、ほんと色々手を加える方法が出てきて、正直 知識が追いつきません・・・。
by optimist (2008-06-12 22:46) 

小夜

optimistさん、いつも有難うございます^^
私も抜きトラは初めて知りました。
まさか色を抜くとクリソベリルキャッツアイの様になるとは・・・。
処理も種類が多くてびっくりですね。
by 小夜 (2008-06-13 15:35) 

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